探偵と言えば、専門性の高い仕事というイメージがありますよね。
ですが、意外にも日本国内で探偵業に就く場合に必要な資格などはなく、専門学校などの学校で学ばなければならないというわけでもありません。探偵は調査に車を使うことも多いため、運転免許を取得していないと雇ってもらえないこともありますが、日本国内に限って言えば、探偵という職業は、なろうと思えば誰でもなれる仕事とも言えるのです。
とはいえ、素人が突然探偵業を始めても上手くいくわけもないですよね。
もし探偵を目指すのであれば、まずは大手の探偵事務所にアルバイトや社員として雇用してもらって経験を積むのが良いでしょう。
探偵事務所で探偵として雇ってもらうことができた場合、最初は研修を受けることになるかと思います。
探偵の業務に必要な知識は、尾行や張り込み、撮影機材の使い方だけでなく調査報告書の作成方法、探偵業法及び関係法令など、多岐にわたります。
短い期間で探偵の知識を叩き込まれることになるかと思いますが、既に探偵として活躍している先輩から直接知識や技術を学ぶことができるため、今すぐ探偵になりたい!現役探偵の近くで働きたい!という方にぴったりではないでしょうか。
特に、いずれ探偵事務所を開業したいと考えている人は、探偵として経験を積んでおいた方が良いでしょう。
探偵事務所の開業に資格や免許は必要ありませんが、長く探偵事務所を運営していくためには生半可な気持ちではいけません。探偵の調査によって依頼者の人生が大きく変わることもありますから、どんな調査方法を採用すべきなのか、どんな証拠が裁判で通用するのかなど、勉強しておくべきことはたくさんあります。
また、探偵だからといってなんでもしていいわけではありません。たとえ調査中に行ったことだとしても、違法行為に抵触してしまった場合は罰せられます。探偵になること・探偵事務所を開業すること自体は簡単かもしれませんが、勉強しておくべきことはたくさんあるのです。
もしも、時間や生活に余裕がある場合は、探偵学校に通ってみるのもひとつの手。
こちらは座学に実地研修と、探偵としての基礎をしっかりと学べる場となっています。
依頼者に調査結果を報告する「調査報告書」の作成方法を学ぶことができる探偵学校もありますので、探偵に関する基礎をしっかりと身につけることができるでしょう。
探偵学校に入学すると、探偵事務所に見習いとして雇われるのとは違って、学費を用意して通学や通信課程で勉強していく形となるため、社会人であまり時間がない、経済的な余裕がないといった場合には難しい方法かもしれません。
また、社会人の場合、働きながら新しいことを覚えるというのはなかなかに難しいものです。
数か月、あるいは年単位での時間的・経済的余裕を確保した上で、探偵という職業を目指していった方が、トータルでかかるコストは少ないかもしれませんので、この辺りは個々人の考え方次第とも言えますね。
さて、ここまで「探偵になるには」という観点からお話してきましたが、実は探偵としてお金を稼いで生活していくためには、なり方以上に「素質」が重要となります。
探偵になるために必要な素質とは、忍耐強く注意深い性格であること、そして何よりしっかりとした体力があることです。
ご説明した通り、探偵という職業に就くだけであれば、そう難しい事柄ではありません。
しかし一人前の探偵として依頼者から依頼を受け、それを完遂させるまでには様々な知識や経験、そして探偵本人の肉体的・精神的な強さが求められるのです。
長時間に及ぶ尾行・張り込み、そして様々な機密情報を扱う上でのプレッシャーにも耐えていかなければなりません。
探偵は誰でもなれるからといって、楽な仕事とは限らないというわけです。
ただ、そういった苦労の末にあるのが、依頼を完遂したときの喜びや依頼主からの感謝でもあると思えば、やはり探偵という職業は、他では替えられない魅力のある仕事でもあるのでしょう。
探偵を目指すという方は、ぜひ多方面からその職業について調べ、ご自身の方向性に合うか見極めてみるといいかもしれませんね。